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| ストーリー |
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主人公・俊樹は「医系一家」の伝統から逃れることができずに精神科医となった青年。
海に面した丘の上に建つ、研究センターで働いています。
大した仕事もない彼は、毎日窓から見える風景をスケッチしながら過ごしていました。
彼付きの看護婦『美山 葉月(みやま はづき)』を伴いながら。
そんなある日に突然運ばれて来たクランケ…『葵 咲夜(あおい さくや)』…カリスマ的人気を誇った孤高のアーティスト『SION(シオン)』。
夢を諦めた青年と、夢を奪われた少女。
2人がこの世の果てで出会った時・・・止まっていた刻の流れがゆっくり、そして優しく動き出します。
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主人公とヒロインたちの心の触れ合いを描いた作品。
主な登場人物は3人だけ。日常会話はほぼないに等しく、笑い要素もないに等しい。
テキストのほとんどは主人公とヒロインの心内描写でありまさしく「心」を描いた作品。
精神科医である主人公は患者であるヒロインを治療する過程で心に触れ、少しずつ心を解きほぐしてゆく。
ヒロインの心に触れると共に主人公の心、今まで抱えてきたもの・背景にも触れる。
基本的に一本道であるがいずれかのキャラに偏ることなく、皆均等に心を描いた点に好感を持った。
言葉を尽くすだけであっさりと心が繋がる昨今の作品と比べると、この作品は試行錯誤の段階から良く描けている。
大きな山場は無く平坦な展開であり、ラストもあっさりしてはいるもののコンパクトにまとまった良作だと思う。
18禁描写の使い方が上手いのも評価できるポイント。
「自分がここにいることの証明」として使われているとは…「天使のいない12月」を思い出した。
これ抜きではシナリオは成り立たなかったであろう。
萌え、燃え、感動などといった分かりやすい要素があるわけではないが心に残る作品。
良く言えば深く、悪く言えば地味。
こういうのが好きな人にはお勧めできる。
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| グラフィック |
イベントCGは差分込みで36枚。
タイトルの通りラフな線画のようなスタイルで描かれており味がある。
特に咲夜は独特の雰囲気まできっちり絵に表されており、企業レベル以上のクオリティだと思う。
背景もかなり綺麗。
淡いタッチの描き方は味があり作品の雰囲気にマッチしている。
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| 音楽 |
ボーカル5曲を含めて全部で14曲。
ボーカル曲気合入りすぎ。
BGMはピアノをメインとした落ち着いたものが多くシナリオの引き立て役として充分な出来。
特筆すべきはボーカルの多さと質。
歌声やメロディーの良さもさることながら流れるタイミングも秀逸。
ボイスはなし。
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| システム |
バックログがいちいちメニューから呼び出す必要があるのが少々面倒。
既読文章自動スキップ機能は便利。
セーブロードは日時とテキスト一部表示のみ。
その他特に目立った部分はなし。
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| 総評 |
構想5年の割にはあっさり風味だが全てにおいて高いレベルでまとまった良作。
コストを考えれば充分すぎる出来。
こういう作品はどんどん増えて欲しいと思う。
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