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学園祭を二日前に迎えた海鳴高校。
海の日に学園祭が行われるという、風変わりな学校に暑い日差しの中、須貝俊樹が登校する。
この日は休日なのにも関わらず、登校せざるをえなかった。
理由は俊樹の悪友、西原礼治が、学園祭本番に向けて準備を強いれたからだ。
途中、喉の渇きを潤す為にジュースを買いに廊下に出た俊樹は、
礼治のバンド仲間の加川真美と篠井凛と出くわす。
どうやら、去年、学校の屋上から転落事故で他界した霊が出たと騒いでいるらしい。
冗談半分に受け流して、ジュースを買いに向かう俊樹。
その先に、霊が出たと言う事故のあった屋上へ続く階段があった。
そのとき、足元をすっと白い影が通った。
よく見ると、それはこの学校に長年住み着いている白猫だった。
― 霊なんて蓋を開ければこんなもんだろ。
そう思いながら、その白猫を追って屋上へ辿り着く。
普段、そこへは足を踏み入れない俊樹だったが、
屋上から見下ろす海があまりに綺麗で、フェンスへ近づいていった。
「あんまりそっちに近づくと危ないですよ」
その声の方向に俊樹が振り向くと、そこには三つ編みの小柄な少女が立っていた。
時々、どこか儚い雰囲気を漂わせる少女の名前は葉月瑞菜。
他人が苦手で、親しい友人以外とは距離を置く俊樹。
仲間と居るより、ひとりで居る事を好む瑞菜。
そんな、どこか似ているふたりの一夏が、黄金色に染まった屋上から始る―。
― 願わくば、ふたりに幸せな目覚めを… ―
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学園が舞台で展開は直球で読みやすい。
多少ファンタジー要素が混じるもののインパクトはさほどでもなく捻りはない。
が、泣けた。
攻略対象となるヒロインは2人。
萌え要素に頼らずにキャラが立っているのは大きな長所。
変な癖や髪型や地位など目に見えやすい部分を組み合わせてヒロインを形作っているパターンが多いので。
そういうのは食傷気味なので助かった。
プレイ時間を見て分かる通りボリュームはさほどなくあっさりと終わる感じ。
いずれのルートも「純愛」と呼ぶに相応しい綺麗な内容。
綺麗と感じられるだけまだ大丈夫だと思った(何
多少のファンタジー要素は混じるがそれ以外はかわされる言葉、イベントは軒並み現実的。
等身大純愛物語といった感じ。
片方のヒロインはクライマックスの場面の魅せ方が秀逸だった。
「ヒトナツの夢」というタイトルとのリンクさせ方が非常に上手いと感じた。
あまり書くとネタバレになってしまうが…
言葉通りの意味と作中での意味、両者を被せたからこそ生まれた感動があったと言える。
この世界初心者の人にお勧め。
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| グラフィック |
イベントCGは差分を含め合計30枚。
長さを考えれば妥当なところか。
等身がちょっと小さいことを除けば立ち絵・イベントCG共になかなか上手いと思う。
学校の屋上での夕焼けの綺麗さは異常。
フリゲの背景とは思えない。
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| 音楽 |
ボーカル1曲を含めて全部で11曲。
フリゲらしくシンプルな作り。オルゴール曲も健在。
ED「ヒトナツの夢」の破壊力は異常。お見事。
フルボイス化パッチ(無料)をあてると主人公を含め全キャラフルボイスに。
女性陣は上手い。男性陣、特に主人公は棒読み傾向強し。クライマックスでは萎えた。
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| システム |
NScript。
テキストは画面全体表示で縦書き形式。
バックログ、既読スキップ、オートモード完備で使いやすかった。
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| 総評 |
これを見て何も感じなくなったら終わりかなぁ…と思ってしまうほどに綺麗で純粋な物語。
初心者にお勧めの一本。
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