はるのあしおと REVIEW
製品データ
タイトル はるのあしおと (PS2版はこちら)
ブランド minori
ジャンル インタラクティブノベル
メディア DVD-ROM1枚
定価 \9,240
発売日 2004/07/23
プレイ時間 初回:5〜7時間 2周目以降:4〜6時間
コメント編集日:2005.03.15
2008.10.08
評価
ストーリー 95
グラフィック 95
音楽 87
総合 95
コメント
ストーリー
三点リードによる場面の切り方・繋げ方が秀逸。

時系列に沿って全てのイベントを描くわけではなく、大切なイベントのみを繋いで構成されている。
一場面の長さはいずれもさほど長くなく読みやすい。
そして場面の最後には高い確率で三点リードが挿入される。
これが良い「間」をもたらしてくれる。

また、視点の切り替え・使い分けも秀逸。
基本的に樹目線で物語は描かれているが、時折ヒロイン目線になったり所謂神目線になったりする。
主人公はイベントCGに登場せず当然立ち絵もなく、登場したとしても目線が描かれないのがスタンダード。
しかしこの作品では結構な頻度で登場する。
「主人公とヒロイン」という2人の人間にスポットを当てる時にその頻度が高いように思えた。
「CLANNADは人生」という迷言?があったが、この作品の方が「人生」と言うに相応しい。

さて、シナリオそのものについて。
教師と教え子である生徒が恋仲になる。これだけ見ると良くある話に見える。

が、実際プレイしてみると非常に内面描写が多いことに気付く。
恋愛はあくまでも過程の一つに過ぎず、メインに描かれているのは「2人の人間が触れ合うことで起こる変化」というべきか。
特に「自分と逃げずに向き合う」ことを強く意識して描いているように感じた。
その意味で白波瀬の存在は大きかった。
白波瀬の出番は決して多くないが、いずれのルートでも活きている。
特に最後の智夏ルートで。

自分と逃げず向き合うことは苦痛を伴うため、プレイした人も少なからず嫌な気分になるだろう。
何かしら、誰かしらに共感できるものがない限り苦痛以外の何物でもないかもしれない。
だがああやって向き合って苦しんで悩んで、それでも立ち上がって進む、それの連続が人生なんじゃないかなと。

人生の岐路に立っている人にはお勧め。
ただしハイリスクハイリターン。
あと序盤の展開は中身が薄くて少々苦痛なのでそこは忍耐で。
グラフィック
イベントCGは差分含まず458枚。もうね、アホかと。
目パチ口パクは当然として、立ち絵の動きや駒割り、背景がイベントCGのように変化etc
挙げたらキリが無い。
演出面は他に類を見ないレベル。

唯一無二の欠点としては、ロリな絵柄だろうか…
サブキャラは普通なのに。

OP・EDムービーはフルアニメーション。
もうね、アh(ry
音楽
曲数は全部で30曲、うち5曲はボーカル。どれも非常に質が高い。
単体で聞いても十分といえるくらいで、主人公やヒロインたちの心情、状況などを反映してじんわり来るものが多い。
お気に入りは「good time」「recess」「cheer up!」「day by day」など。

ボーカルはOPと各エンドに1曲ずつ。声優さんに歌ってもらうことは物語的にはアリだが、歌的には(ry

声の演技はいずれも秀逸。さすが有名どころだらけ。
システム
バックログ:有
ボイスリピート:有
スキップ:有(既読・強制)
セーブロード:日時、サムネイル表示有
オートセーブ:有
クイックセーブ:無
オートモード:有(速度調節可)

バックログでイベントCGや立ち絵まで再現される徹底っぷり。
ボイスも勝手にリピートされてしまうが。
システム画面の作りこみっぷりも凄い。
総評
人によって考え方は違うので、この作品に登場する彼らの考え方がどう受け取られるかは分からない。
ただ、こうやってきっちりと自分と向き合って他人と触れ合う作品は他ではなかなか無い。どう思うか云々以前に。

個人的には樹とゆづきにやられた。立場、考え方の面で色々と考えさせてくれた。
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