朱-Aka- REVIEW
製品データ
タイトル 朱-Aka-
ブランド ねこねこソフト
ジャンル ビジュアルノベル
メディア DVD-ROM1枚(初回版のみCD-ROM版同梱)
定価 \9,240
発売日 2003.06.13
プレイ時間 各章ともに5〜7時間
コメント編集日:2004.03.29
評価
ストーリー 83
グラフィック 85
音楽 91
総合 85
コメント
ストーリー
一言で言えば銀色の続編。
銀色同様章構造をとっており、各章で主人公とヒロインが一つのドラマを紡ぐ。
「銀糸」を巡る悲しいシナリオと根底にあるシンプルな願い。
両者を巡る葛藤は見応えがあった。

各章とも淡々と話が進みギャグシーンはほぼゼロに等しい。所謂萌えと言えるものもあまりなさそう。
テキストも一文は短めで短文を反復したり体言止めを反復したり、独特の手法を取っている。
丁寧に描かれた世界観と雰囲気は良いものだがシナリオの平坦さは少々気になった。
大きな山場が終盤に差し掛かるまでやってこないので、人によってはダレてしまう可能性もある。

各章選択枝はあれど話は長めであり、どのシナリオも上記のような特徴があるため途中で挫折する人もいるだろう。
話が終始暗めであることも途中放棄の誘因になりそう。
そんな内容のシナリオなので非常に人を選ぶと思われる。

しかしどの章もクライマックスへの持っていき方と締め括りは秀逸。
唐突な流れ、急展開がなく伏線を少し張りつつ徐々に進行するのでジワジワと胸に染み入る。
全てのエンドであるラストは素晴らしい出来。ネタバレになるので書けないが・・・

冒頭で述べたように「銀色」の続編的存在なので「銀色」を先にプレイすることを推奨する。
一応この作品の中でも一部が登場するが、構成と流れが似ているので出来れば先にプレイすべき。

悲劇的展開、感動的結末という点で「銀色」と比較するとやや劣るものの充分に秀作レベル。
グラフィック
絵柄はねこねこ特有の絵。みずいろよりもレベルアップして、より自然な感じになっている。
何よりレベルアップしているのが、背景。
砂漠の砂の書き方がとてもうまい。ローブについた砂や、巻き上がる砂など非常に自然に描かれている。
文句の言えないような絵である。ここまでくればあとは個人的嗜好だろう。

上下が黒く途切れているのは映画を意識してのことだろうか?
音楽
I’ve、milktub、細井聡司(Energy Field)、リバーサイド・ミュージック(feel・Cats)、Little Wingなどなど・・・
知る人ぞ知るビッグネームばかり。これで質が低いわけがない・・・
世界観にマッチした音楽ばかりで単体としても充分聞ける。
お気に入りのBGMは、「ScarletU」「石切」「灼けた日差し」「西へ」あたり。

ボーカルはOP、ED、挿入歌合わせて5曲くらい?
聞いてびっくりの質の高さ。「銀色」と比べると大幅レベルアップ。
システム
スキップはあるが一本道のシナリオなので使う機会はないだろう。
読み返しはしっかりついているし、オートモードも健在。
みずいろにあったBGMのループする際の読み込みの遅さが修正されているところには好感が持てる。
完全には直ってないが気にならない程度にはなっている。あとシステムが全体的に非常に軽い。
画面切り替えの際なども軽く、扱いやすい。優秀なシステムと言える。

アラミスの声が1周目は再生されないのは仕様なのだろうか。こうした理由が分からない・・・
総評
「銀色」をプレイした人には勧められるが、「銀色」よりさらにボリュームアップしているのが難点かもしれない。
物語の完成度は続編としての位置づけとして見てもかなり高くエンドは秀逸。
絵と音楽も相当のレベルであり、あとは悲劇をどれだけ許容出来るかとダレないかどうかが問題になる。
やる価値はあると思うが、好みの問題もあるので全力では勧めづらい。
参考になった!という場合はこちらをクリック♪